2月24日宮脇昭先生愛知池現地視察 視察時間 :2月 24 日(土) 15 : 00 〜 16 : 20 参加者 :宮脇先生、山田会長、 東郷町 野々山さん(昭和 57 年池南東部大規模常緑広葉樹植樹実施者)、名古屋東ロータリークラブ(池北部桜植樹実施者)、 JC 、友の会会員、その他関係者 視察コース:左回りコース @「百年の森記念碑」隣の丘、A池南東部の 東郷町 S 57 年広葉樹植樹地帯、B池北部桜植樹地帯、C車にて池道路を左回り視察、D事務所にて講評
4 . 先生のコメント @「百年の森記念碑」隣の丘 宮脇先生:「誰かここを掘っていただけませんか?」 宮脇先生:「完全に粘土ですね。水はけが悪いと酸欠(水には千分の4しか酸素がありません)で根は 70 時間で死にます。ここに木を植えるのですか?」 高橋さん:「『この場所に木を植えさしてください』と水資源機構に言っていますが、現状のままでいいという回答しか得られていません。」 宮脇先生:「この土壌に有機物を入れてかき混ぜないと木は育ちません。」
A池南東部: 東郷町 常緑広葉樹植樹地区 ※野々山さん:「昭和 57 年、宮脇先生の講演をお聞きし、「上にお金をかけるより下にお金をかけなさい」という先生の言葉に従って植樹前に土壌中にドレーンホース(排水管)を引いて土壌改良しました。 ウラジオガシ等先生が講演で話された常緑広葉樹を植えました。当時の植木(写真)がこんなに大きくなりました。 ※昭和 57 年に 東郷町 役場での愛知池南東部( 東郷町 側)大規模植樹実施者 宮脇先生 :「ああそうですか。」 野々山さん:「当時、愛知県植樹祭の際に公団(水資源機構)に 15 ヘクタール貸してくださいと言ったのですが、5ヘクタールしか貸してもらえませんでした。今後公団が土地を貸してくれればさらに植樹も検討できます。」 宮脇先生 :「苗はいくらでもあります。ぜひやりましょうや。友の会も一緒に」 (昭和 57 年植樹時の写真)
B池北部名古屋東ロータリークラブ桜植樹地区 宮脇先生 :「この桜はいつ植えたのですか」 ロータリークラブ:「枯れた桜もありますが、ここの桜は2年前の植樹です」 宮脇先生 :「桜を支える支柱は業者の収益源です。本物(常緑広葉樹)なら支柱はいりませんし、手間もかかりません。土壌が悪く根がダメになると木は蒸散作用で水分が蒸発するのから身を守るために上部の枝から枯らしていきます。根は土台です。土台がしっかりしないと木は成長しません。」 ロータリークラブ:「はい。よくわかりました。」
C車にて池道路を左回りにて視察 高橋さん :「この辺につつじを植えたのですが、松に負けてしまって育ちませんでした。」 宮脇先生 :「つつじは陽木ですから高木の松の日陰になって育ちません。」 宮脇先生 :「この池の深さはどの位あるのですか」 高橋さん :「深いところは 20 m 位ですが、周辺は 2 〜 3m 位です。」 宮脇先生 :「周囲は?」 高橋さん :「1周すると7 .2k mあります。散歩できる距離とも言えます。私も昔はよく散歩しました。」 宮脇先生 :「この池を造るとき立ち退いた家はありましたか」 山田会長 :「人造湖ですが、一軒の家も立ち退いていません。 50 年前に我々がこの地方を調査して 120km の愛知用水を作る計画を作った時、最初はこの池は計画に入っていませんでした。アメリカのコンサルタントから 120km の水路に調整池がなくてどうするんだと指摘されて計画変更し愛知池ができたのです。昭和 34 年に工事を開始して1年半で完成しました。」 宮脇先生 :右大斜面の大堤防に木を植えることが許されないなら下部の溝に沿って植えればよいと思います。」
D事務所に帰っての講評 宮脇先生: 「本日はよく最後までつきあってもらってありがとうございました。山田会長が尽力された愛知用水と愛知池がよくわかりました。 皆さんでこの愛知池をより良くしていきましょう。 先ず、水をまもる周囲環境は管理費がかかる芝生や化粧的な木も大事だが土地本来の常緑広葉樹を混ぜることです。又、堤防には木を植えないようにと言われているようですが、斜面下部なら説得できるでしょう。 次に植物は根で勝負がつきます。この土地は粘土質でよくありません。土壌改良で落ち葉、枯れ葉が木の養分として循環できる環境つくりが大切です。 最後にこの地域に住んでいる皆さんが主役であることを忘れないで下さい。皆さんの土地に公団(機構)が委託を受けているのです。近隣 20 万人の環境は皆さんの行動にかかっています。」
山田会長: 「先生今日はほんとうにありがとうございました。」
以上 |
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